オンライン面接のポイント

新型コロナウイルス感染症の感染拡大と、それに基づく外出自粛要請に伴い、テレワークが徐々に広まっています。採用する企業の担当者も、転職活動をする求職者も在宅で仕事をすることが増えつつあり、対面で行っていた面接がオンラインに切り替えられるようになりました。外資系企業やベンチャー企業の選考では比較的活用が進んでいるオンライン面接ですが、経験のない方も少なくないでしょう。そんなオンライン面接初心者の方がすぐに活用できるノウハウを、リクルートエージェント有志とともに作成しましたのでご紹介します。

オンライン面接の利用状況

オフライン面接もオンライン面接も採用基準は同じ

面接が対面(オフライン)からオンラインに変わることで、「何か特別な面接スキルが求められるのではないか」と身構えて不安に思う方もいらっしゃると思います。しかしながら、その心配はいりません。手法がリアルからオンラインへ変わっただけで、企業が面接で知りたいことや採用基準などは、何ひとつ変わらないのです。企業が知りたいのは、あなたの「持ち味」やこれまで培ってきた「経験」、そしてその経験に裏打ちされた知見やスキルです。大事なのは面接で話す内容ですが、オンラインという不慣れな手法で本領発揮できないことがないよう、いますぐにできる準備や心構えをまとめました。これからの転職活動に、役立てていただければと思います。

オンライン面接の導入率は約30%。検討中も含めると約半数以上

リクルートキャリアが企業の人事担当者を対象に行った調査では、3月の時点で約30%がオンライン面接を導入済み、もしくは導入を決めていることが分かりました(※1)。導入を検討している企業までを含めると、54.6%と半分以上を占めています。これは3月時点の調査ですが、その後の4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大するなど、コロナウイルス禍での働く環境は変化しています。こうした状況下でテレワークがより広がりをみせていることから、オンライン面接の導入割合はさらに高くなっていると推察できます。

企業のオンライン面接導入状況のグラフ

※1:採用担当者に聞いたオンライン面接導入の現状 3月末時点「導入済」は約20% 中途採用計画を上回った企業と下回った企業では 導入率に16ポイントの差

オンライン面接前の準備

スマートフォンスタンドの画像

できる範囲で静かな環境を確保する

場所にとらわれず実施できるのがオンライン面接の長所ですが、周囲の音が気になる環境で暮らしているなど、適した場所を選ぶのに悩む求職者もいるはずです。稀に静かな空間を求めて、車の中で面接を受けたという方もいらっしゃいますが、そこまでの配慮は必要ありません。窓を閉めるなど最低限の配慮をして、それでも騒音を防げない場合は、面接冒頭で面接担当者に状況を伝えておくとよいでしょう。ご家族がいらっしゃる場合は、面接の時間だけは静かにしてもらうなど、できる範囲で協力を仰ぎましょう。

マイク付きイヤホンとスマホスタンドを用意する

オンライン面接はパソコンか、スマートフォンで実施します。どちらもデバイス本体にマイクを内蔵していますが、マイク付きのイヤホンを準備しておくことをお勧めします。デバイス本体のマイクは、ご自身の声だけでなく周囲の生活音なども拾ってしまい、また「キーン」という雑音が鳴るハウリングも起きやすくなります。スマートフォンでしたら、購入時の付属品にマイク付きイヤホンがあればそれで十分です。多くの場合、一か所のジャック(差し込む部分)に差し込めば普通に会話できますが、中にはスピーカーとマイクのジャックが分かれているデバイスもありますので、事前に確認しておきましょう。またスマートフォンの場合、固定できるスタンドを準備して、カメラ角度を安定させることで、面接に集中しやすくなります。

面接で利用するツールの操作性を事前に確認する

面接の日時が決まったら、企業から面接で使用するWeb会議ツールの指定があるでしょう。事前のインストールや基本情報の登録を済ませたら、面接の当日までにマイクの音量テストなど、ツールを実際に使えるか試しておきましょう。家族や知り合いなどに協力してもらい、テストの操作をしてみるのも大切です。ツールの指定がなかったり、指定があっても所定のURLが届かなかったりする場合は、遠慮せずに企業へ連絡してみてください。

その他、万全を期すために準備しておくべきこと

スマートフォンを利用する場合、1時間程度の面接に耐えられるよう、あらかじめ充電を100%にしておきましょう。オンライン面接で使うWeb会議ツールは思いのほか電池を消費します。スマートフォンの中には、充電しながら通話することが出来ない機種もあるので注意が必要です。

他に注意すべきなのが、Web会議ツール上で表示される自身のアイコン写真です。Web会議ツールは、アカウントがSNSなどの外部サービスと連携している場合があり、意図せずプライベートの写真が表示されることもあります。著作権の観点で問題がありそうな画像や羽目を外した写真などは避けましょう。アイコンにこだわる必要はありませんが、企業の心証を損なう余計なリスクは低減し、自分の人柄が伝わるものに設定変更しておくとよいでしょう。

オンライン面接時に気をつけるポイント

スマートフォンでオンライン面接を行うイメージ画像

カメラ角度は真正面が好印象でお勧め

パソコンに内蔵されているカメラの位置は、顔に対して真正面を向いていますが、スマートフォンの場合は、デスクに置くと上からカメラをのぞき込んでいるように映ります。気にしすぎる必要はありませんが、人によっては上から目線の印象を受けるかもしれません。そこで、積み上げた本や適当な台の上に置くなどして、顔が真正面を向く位置にスマートフォンを固定しておくのをお勧めします。カメラに映り込む部屋の背景で合否が決まることはありませんが、面接担当者の気を散らさないよう、洗濯物やポスターなどが見えない位置を選べたらなおよいでしょう。

カメラ目線を心がけ、リアクションや相槌は画面でも見えやすいように

面接中はカメラの向こうにいる相手の目を見て話せるよう、パソコンやスマートフォンの「画面」ではなく「カメラ」を見るよう心がけたいところです。画面をずっと見ていると目線は下を向き続けます。なるべくカメラを見て、面接担当者の正面の視点を意識しましょう。

また、画面越しだと相手の反応などが分かりづらいと感じることもあるでしょう。実は面接官も同じ気持ちなのです。そこで、求職者はやや大きめに頷き、声を張り気味で相槌を打つのもよいでしょう。対面でのコミュニケーションと違い、オンラインでは表情が読み取りにくい場合もありますので、「しっかりと聞いている」姿勢を示しましょう。

結論から話すことを意識する

対面での面接と同様ですが、話す内容は事前にしっかりとまとめておき、より相手に分かりやすい表現で、端的に話せるようにしましょう。質問に対して結論から話をするよう意識すると、面接担当者に意図がより明確に伝わります。オンラインでのコミュニケーションは、相手の反応が分かりにくいため、緊張して一方的に話し続けないよう気をつけてください。

音声や映像の不具合は遠慮せずに伝える

通信の状況によっては、相手の質問や話が聞き取れない時があります。その際は落ち着いて「少し声が聞こえづらかったのでもう一度伺ってもよろしいですか」と聞き返しましょう。面接担当者からも同様に「もう一度」と聞き返されるシーンもあるかもしれませんが、落ち着いて話してください。またオンラインの面接では、話を聞きながら無意識のうちにキーボードを叩いてしまうことがあるかもしれません。それだけで印象が悪くなるわけではありませんが、面接中は面接担当者との会話に集中するようにしましょう。

面接時の急な資料共有を可能にするために、パソコンも準備しておこう

業種や職種によっては、ご自身の経験を伝えるために、資料や作品を見せる面接もあるでしょう。その時に面接で使用しているスマートフォンだけにデータを保存していると、即時に提示できないかもしれません。そこで、パソコンなどのデバイスをお持ちの方は立ち上げておき、すぐに対応できる環境を整えておきましょう。限られた面接時間で、十分に資料や作品の説明をできるよう、抜かりない準備が大切です。

オンラインで企業が見る視点は変わるか?

改めて、面接の手段が対面(オフライン)からオンラインへ変わっても、企業が知りたいことは何も変わりません。「転職理由は?」「志望動機は?」「あなたの強みと弱みは?」など面接で問われる基本的な質問に対して、通り一遍の回答にならないよう、自分なりの言葉でまとめておきたいものです。その一助となるよう、リクルートエージェントがまとめた転職ガイドをご紹介します。ご参考になれば幸いです。