就職準備に関する現状(2022年以降の就職に向けて)

インターンシップ実施 学生は「人事も手探り状態」と認識を

2021年卒の就職活動が進むのと並行して、2022年卒の学生の皆さまと大学関係者の皆さまから、新型コロナウイルス禍でのインターンシップ開催の目途や、企業の皆さまの意欲について問われる機会が増えてきました。

4月16日に緊急事態宣言の範囲は全国に広がりました。今後いつかは分かりませんが、事態が一応の収束を見ても、目先の経済動向はなかなか読めません。そうなれば、インターンシップ実施の判断や時期も変わるでしょう。

しかし、見通しは定かでなくとも、現状の検討状況は把握しておきたいところ。そこで、就職みらい研究所が人事担当者を対象に実施した3月6日から8日時点の「緊急調査」(※1)と、3月27日から29日時点の「緊急調査第2回」(※2)を用いて、2022年卒のインターンシップの実態を就職みらい研究所所長の増本 全が紐解いていきます。

※1 【緊急調査】2021年卒採用活動プロセスの見直しの現状-3月6~8日時点人事担当者対象調査-
※2 【緊急調査第2回】2021年卒採用活動プロセスの見直しの現状-3月27~29日時点 人事担当者対象調査-

実施を「検討中」か「わからない」が半数

2022年卒向けのインターンシップ実施状況について聞いたところ、以下のグラフのようになりました。

2020年度インターンシップ実施状況の見通しに関する表

※グラフ内の2020年度インターンシップとは2020年4月~2021年3月に開催されるインターンシップを指します。以下グラフも同様です。

「実施する」企業の割合は、緊急調査第1回(3月6日~8日時点)と緊急調査第2回(3月27日~29日)を比較すると、35.7%から16.8%に半減してはいます。しかし、必ずしも実施しないと判断したわけではありません。「実施しない」企業は22.9%から29.9%と、7.0ポイント増えている一方、「検討中」と「わからない」と回答した企業は41.4%から53.3%と、11.9ポイント増えています。学生は大前提として、企業も手探り状態だという事実を知っておいてください。

その上で、緊急調査第2回で、2022年卒向けのインターンシップを「実施する」と回答した16.8%の企業を参考に、コロナウイルス禍での対応の変化をみていきましょう。

実施企業は回数を維持も、開催は遅らせる傾向

まずは実施回数です。

新型コロナウイルス感染症の2020年度インターンシップ実施回数への影響に関するグラフ

「減らす」と回答した企業は8.0%とわずかでした。「同じ」が46.8%、「増やす」は16.4%でした。ここでも「検討中(わからない)」企業が過半数を占めますが、現時点において「増やす」企業は「減らす」企業の2倍以上多く、近年インターンシップへ注力する傾向が高まっている影響も感じられます。

続いては時期についてです。

新型コロナウイルス感染症の2020年度インターンシップ募集開始時期・実施時期への影響に関するグラフ

募集開始時期は、「同じ」(45.8%)を基調に、「前倒す」企業が10.4%、「後ろ倒す」企業が17.9%と、やや遅らせる傾向に見えます。では、実施時期はどうでしょうか。「前倒す」企業が9.0%なのに対して、「後ろ倒す」企業は20.4%と、募集開始時期よりも実施時期の方が、遅らせる傾向が強そうです。

昨年度までの先輩たちがインターンシップに参加した時期を見ると、大学3年生の8月が最も多いと分かります(※3)。就職活動で現行のスケジュールが採用された2017年度と比べると、8月よりも早い時期に分散している傾向がありましたが、今年はこの潮流が変わるかもしれません。

2017年卒・2020年卒の大学生がインターンシップに初めて参加した時期のグラフ
※3:就職白書2020-就職活動・採用活動の振り返り編-(1.1MB)

繰り返しになりますが、不測の事態で状況は日々移り変わっています。誰にも読めないからこそ、丁寧に情報を収集して、変化に対応していくことが重要です。ただ、大きな視点に立てば、2022年に入社するまで、まだ1年以上あります。焦らず冷静に状況を見極めながら、「働くこと」の意味や「どのようなと働きたいか」の考えを深めてみましょう。