加藤茂博

MEMBER企画|人類と機械と未来

最も難解なこの領域で、
真理を探究し続ける。

加藤茂博HRソリューション部


加藤茂博
加藤茂博HRソリューション部

1984年リクルート(当時)新卒入社。90年代初頭、当時まだなかった概念・仕組みであるエントリーシートの構築・導入に邁進。インターネット黎明期には、世に先駆けてOne to Oneコミュニケーションを叶えるWebサービスを実現するなど、採用の常識を変え続けてきた。

おかしいことを、おかしいままにはしておけない

目の前のさまざまな事象に対し「何かおかしい」と感じたら、徹底的に調べ、真理を探りにいく。私の30年以上のキャリアはその繰り返しでした。以前、私は世界的にも名の通った日系グローバルメーカーA社の営業担当として、新卒採用を支援する仕事をしていました。ただ、その企業の学生からの人気は絶大で、毎年多くの学生を採用することに難なく成功していました。「A社の採用活動には、何の問題もない」と多くの人は見ていたでしょう。でも私には「これでいいのか?」と感じられたのです。1980年代当時、インターネット普及前の就職活動は今とはまったく異なるものでした。就職を控えた学生は大学の就職課で大学OB・OGの連絡先を入手して、訪問するのが一般的な就職活動のスタートで、A社の採用活動も例外ではありませんでした。通う大学によって接点を持てる企業が限られる、というのはあまりに不平等でないかと私は感じていました。日本社会を牽引する存在であるA社だからこそ、今の採用活動に風穴をあけられる、そう思えたのです。そこでA社人事部を巻き込み、学歴不問のオープンエントリーという新しい採用手法の導入に奔走。さらには経団連などの協力を得て、当時なかったエントリーシートという仕組みを考案・構築していくに至りました。

加藤茂博

世界が信じることと違っても、自分の感覚を信じ斬りこむ

近年では、マーケティングやセールスの世界で当たり前に用いられているAIDMAやAISASといったフレームに疑問を抱きました。企業の採用戦略でもたびたび活用されてきたものですが、雇用の現場で実際に起きているのはそのフレームでは説明のできない事象の数々。考えてみれば、自動販売機で缶ジュースを選ぶときの“思考プロセス”と、就職・転職という人生に何度と経験しない選択の“思考プロセス”が同じだという方がおかしいと思ったのです。そこで私は何人ものベテランキャリアカウンセラーたちへの数百項目に渡るヒアリング調査などを経て、独自に『Action Switch Library(ライフイベントに基づく人の行動喚起のフレームワーク)』を開発しました。職種×年齢×人材タイプ×・・・etc. と、きめ細やかな分類で十人十色の思考プロセスを明らかにする仕組み。個々人の人生経験もふまえた長期的な分析によって意志決定ロジックをあぶり出すという、世界でも類のないフレームになりました。

加藤茂博

HR is my life!

仮にその対象がどれだけ“世の中の当たり前”と信じられていても、マジョリティの声に押され、自分の感性や意志を見失ってはいけない、と私は考えます。もしもこの世界から“世の中の当たり前”に違和感を持てる人がいなくなったとしたら、世界はもう変わることを止めてしまうのですから。世の中の当たり前や常識に疑問を抱き、それを変えていく活動に対しては、ときに熾烈な逆風が吹きつけることもあります。世の中を真に変えるアイデアは、応援されることも理解されることもない。応援されるようならば、誰でも思いつくようなアイデアだったということ。だから逆風を感じたときこそ、やり切る意義があると思うのです。私はこれからもこのリクルートキャリアという場所で、刺激的な仲間と語り合い、世代や立場を超えた議論も巻き起こしながら、人間がより良く幸せに生きるための選択をどう支援すべきか、未来社会をどうデザインしていくべきかを見出し、広く発信していきたい。このフィールドには、解明したいことが溢れています。「HR(Human Resource)」という領域は最も難解で、最も未解決部分が多い領域なのです。解いても解いても、その先にまた未知が現れる。本当に飽きることがありません。


※この記事は2016年3月時点のものです

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