失敗から学べ!あの人のしくじり -荒金 泰史さん-

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HRアセスメントソリューション統括部 荒金 泰史さん

2008年、RMSに新卒入社。採用面接で尊敬する方に出会い、こんなに視座高く、本質的な話ができる人がいるんだ!俺もこんな仙人みたいなオジサンになりたい!と入社を決意。2014年には『入社後活躍のものさしづくりに挑む〜トラッキングサーベイ開発物語〜』 で、社内で行われているアワード(VISON MISSION AWARD)に選出。

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3Q連続受注無し...。全く売れない暗黒の新人時代

入社1年目の仕事はSPIの営業。さっぱり売れなくて(笑)、受注できたのが1年目の終わりの2月。同期の中で一番遅い結果です。

当時は、なんで売れないのか全然分からず、本当に悩みました。行動量も他のメンバーと変わらない、アドバイス通りにやっている。なのに、自分だけが売れない。みんな仕事が忙しく残業しているのに、僕は仕事が無くすぐ帰れてしまう、その状況が本当につらかったです。周りからのアドバイスは「まずは人として」という内容が多く、言われた通りにやっているのに売れない自分は「人として大切な何かが欠けているんじゃないか」、今までの人生そのものが否定されたような気がして、暗い気分になっていました。

今だからわかりますが、すごく扱いづらい新人だったと思います。売れてないくせに「そんなことはもうやっているけど上手くいかないんです」って平気で言う。忙しい中、壁打ちに付き合ってくれた先輩に「え?こんなに時間かけたのに、結論がそれですか?」とか言っちゃう。振り返ると本当に冷や汗ものです。でもそのころは、秘策があると思って聞いているのに、アドバイスされることはごく普通のことのように感じてしまい、「それだけ?」「そんなの知っているのに...」と思っていました。そんなことを繰り返していて、とにかく出口が見えなくて。

「悔しくないの?」の一言に涙。見失っていた気持ちに気づいた瞬間

抜け出すきっかけのひとつが当時マネジャーだった上司の言葉。他にもいろいろな方からアドバイスやお叱りをいただいていたのですが、「お前いろいろ言うけどさぁ、成果だせなくて悔しくないの?」という一言で初めて涙が出たんです。そこで「あ、俺は、悔しくてしょうがなかったんだ」と気付きました。当時は自分の「悔しい」という気持ちさえも見失っていたんですね。こんなに「悔しい」んだったら、とにかく成果をあげることに集中しよう、と決意。それまでは、どこかで本気で成果にこだわれていなかったのだと思います。

もう一つのきっかけは、あるお客様との仕事。「SPIを導入したいけど社内の承諾が得られない」とおっしゃるお客様でした。ようやく得られた大きなチャンス。上司やベテラン研究員も巻き込んで、一生懸命提案を持って行きましたが、何度提案しても返され、なかなか打開策が見えない状況が続きました。それを何度か繰り返したころ、上司や先輩がこうじゃないか?と出してくれる案に対して、「あのお客様だったら、多分こういう理由でダメだと言うだろうな」となぜかピンときたんです。その感覚に沿って自分で提案書を作り直したところ、ドンピシャで担当者の方にはまりました。「お客様の期待に応えることで、対価としてのお金を頂く。これが仕事か!」って本当に、やっと、やっと、納得した瞬間でした。

ここで私はしくじった!メンバーの半年を無駄にしてしまった後悔

暗黒時代を抜け出した後はうまくサイクルが回り始め、営業だけでなくコンサルや開発も経験させてもらい、8年目にマネジャーに就任。任されたグループはリテールマーケットを担当する営業グループでした。初めての締め日、グループ目標は達成したにも関わらず、僕の達成感はゼロ。達成できた理由は、最後の1週間で僕自身が大型案件を決めて数字を作ったからだったんです。メンバー一人ひとりに目を向けると、ほとんどが未達成という状況。この半年、自分は何をしてたんだろう。なんて最低なマネジャーなんだ...と愕然としましたね。

その時、僕が行っていたのは、横一列のマネジメント。戦略をたてるのは基本的に自分だけでやり、みんなには細分化した最後の具体的な行動だけ示し、同じタスク、同じ目標を要望していました。そうすると、それぞれに苦手なことが浮き出てきて、そこばかりに目が向いてしまう。モチベーションも上がらず、なかなか成果も出ない。みんなをすごく苦しい状況に追い込んでしまっていたんです。

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成果を上げやすいやり方は"一人ひとりそれぞれ"。しくじりからの気づき

その後、東海エリアに異動になり、マネジメント方法をゼロから見直しました。しくじりを経てこだわったのは「その人らしい成果の上げ方に集中できる」接点づくりです。個々の強みを起点にして一人ひとりのミッションを組み立て、具体的なKPIに落とし込んで、一緒に進捗を確認する。「注力してほしいこと」と「しなくていいこと」をハッキリ分け、「あなたにはこの強み/価値の発揮にこだわってほしい」と伝える。逆に、弱みや労働負荷の偏りは、なるべくカバーし合う。戦略も、メンバーと一緒に考えるようになりました。

嬉しかったことを一つ紹介すると「自分の強みを仕事で活かす」という実感が湧いていなかった中堅メンバーの変化。就活時の「仕事ってどういうものだろう?」という感覚が抜けずに働いているメンバーでした。そこで、自分の部署の採用や定着の問題を、マネジャーの僕と同じ目線で一緒に考える機会を持ってみました。彼が現状を見て感じることを素直に話してもらい、それに対して僕も感じたことを素直にぶつけて議論をしたんです。そのうち彼は「あ、これってお客様も一緒ですね。うちの仕事ってこういうことか」と腹落ちし、そこから驚くほど仕事の質や、発信する内容が濃くなりました。本来の強みを発揮しだすとお客様から厚い信頼も得られるようになり、周囲からも「最近、彼は変わったね」という声が増えました。こういうメンバーの変化を見て、やっとマネジャーになってよかったなと思えるようになりました。

自分が暗黒の新人時代から抜け出したきっかけもそうでしたが、"気づき"をつかむのは本人自身。周りから押し付けても変わらないんですよね。自分もその経験していたはずなのに、しくじっちゃいましたね(笑)。

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