「ありがとう」を手紙で伝える特集企画 『拝啓、あなたへ。』

あの時に、あの人から言われた、あの一言で立ち直れた..."という経験、ありませんか。そのきっかけをくれた人に「ありがとう」を手紙で伝える特集企画「拝啓、あなたへ。」今回は、VISION MISSION AWARD(※2)でオーディエンス賞を受賞した増山知香の手紙をご紹介します。

20180920_share01.jpg20180920_share02.jpg20180920_share03.jpgWritten by cro_______cro

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拝啓、前中さんへ。

5年前の1月に入社して最初のクォーターから第二営業部(当時)の新人賞を受賞するなど、私はいわゆる「絶好調」でしたよね。「よし、下期も頑張るぞ」と思っていた矢先、事態は急変。これまで考えられなかった、目標に対して18.9%という達成率を出してしまいました。

当時私たちが所属していたグループは、求人を頂いてから長らく採用に至らない案件に注力し、お客様に価値を返すために発足した組織です。配属されてすぐに「こういう求人を私が変え、必ずお客様の役に立つ」と強く決心したにも関わらず、1度お客様にご推薦した方々が採用されず、"今度こそ"と思いながら2度目にご推薦した方々も採用に繋げることができなかった。「もっと、もっと頑張らなくちゃ...」とがむしゃらに進んでいたけれど、お客様の口から「もういいよ」という言葉が...。「いつまでも採用できないままの求人」を自らの手で生み出してしまっていたことに気が付きました。

思えば、学生の頃から私は自分に自信が持てない人間でした。アルバイトも部活もサークルも、最初は頑張るけれど全て尻すぼみ...。前職でも、入社当時は良かったけれど業績の悪化により倒産してしまいました。愛着ある会社が目の前でなくなるという経験も相まって「やっぱりどこかのタイミングでダメになっちゃうんだ」と考える日々が続きました。ちょうどWILL CAN MUSTシート(1)の振り返り欄への記入時期だったこともあり、これまでの私自身の生き様や過ごしてきた環境を回顧しながら書き進めました。自分の弱みを表現するような言葉ばかりが並んだシートを携え、前中さんとのWILL CAN MUST面談(1)へ。「どんなことを言われるんだろう」と足取り重く会議室へ入り、自らの反省を語りました。すると、それを遮るように「まっすん、」と私の名前を呼んだあと、一呼吸置いたのち前中さんはこう言ってくれましたよね。

「まっすん――強みで、弱みを凌駕してもいいんやで」。弱みが気にならなくなるくらい、強みを伸ばし切ればいい。そう続けたのを覚えているでしょうか。その瞬間、まるで自分の中に雷が落ちるような衝撃が走りました。今まで自分自身の弱みばかり見て、強みには全く目を向けてこなかったのですから。

「まっすんの強みはスピード感、行動力。好きなことや『やる』と決めたことには真っ直ぐ突き進める、猪突猛進な所や」その言葉を皮切りに、前中さんは冷静に私の状況を整理してくれました。頂いた求人への最初の推薦で採用できず、採用意欲が下がってしまわれるお客様に対し、長い時間をかけながらお客様に伴走し続けられないことが"弱み"。しかし裏返せば、採用が決まるまでのスピードが速いお客様に対しては、モチベーション高く走り続けられるという"強み"に気づかせてくれました。「求人をいただいてから、いかにスピード感を持って採用に結びつけるか」。前中さんとの対話を通して、その目標を置きました。

それをきっかけに、私の中でどんどん歯車が回っていきました。前中さんはその様子をすぐ近くで静かに、けれど温かく、見ていてくれましたよね。「まっすんの好きなようにやってごらん」と言いながら。

あの時、「強みで弱みを凌駕する」という一言を頂いてから"人は皆、強みや「らしさ」を必ず持っている"と信じ、VISION MISSION AWARD2)に出場した案件の根底にも、その言葉がいつもありました。

これからも私は、誰かの強みや「らしさ」を絶対に諦めません。5年前、前中さんが私にしてくれたように。

敬具
増山 知香

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1)リクルートキャリアでは、全員が半期に一度、自分が実現したいこと(Will)、活かしたい自分の強みや克服したい課題(Can)、能力開発に繋がるミッション(Must)の項目からなる「WCMシート(Will Can Mustシート)」を記入しています。一人ひとりが仕事を通じて実現したいことを明らかにし、その実現のために何ができるか、どのようなことができるようになる必要があるかを確認した上で、何をすべきかを考える。すべての仕事・事業の起点となるシートです。

2)私たちが目指す未来社会の姿に、少しでも早く近づいていくために、ビジョン・ミッションに向かう影響力の大きな「兆し」を発掘して全員で共有し、その取り組みを表彰しています。「社会のために」という大きな視点や、今までのやり方・技術・価値観を超えるようなゼロベースでの発想が、互いにとっての大きな刺激となっています。